夕日の帰る場所へ

私は今日も生きる

1月3日の手紙 おせち

皆様


明けまして

おめでとうございます🎉


今年もよろしくお願いいたします🙇




✨✨✨✨✨✨✨✨✨✨✨✨✨



カホちゃん

元気にしていますか





あっという間に2023年になりました。





2023年ならまだわかるけど

お母さんには今年が令和何年か

パッとわからなくなっています。

ヤバいね。







今年はお母さんおせち作るのやめました。

カホちゃんが亡くなる前の年の年末に


夜、犬を抱いてトイレに連れていく時

(犬が弱っていたから)


お父さん(れんげ夫)がかけた廊下のワックスが

ツルツルで


滑ってしりもちついて圧迫骨折して

(骨折とは思わず、痛いと言いながら1ヶ月後のリウマチ定期受診まで普通に動いてたけど、ドクターに3ヶ月安静と言われる)


例年やっていた親戚がいっぱい来ての新年会の準備が出来ず中止にしました。



次の年はカホちゃんの事があって

とてもそういう気分になれず中止にしました。


その後もお父さんに「まだできんのか!」と

責められながらも中止にしました。


もう親戚の新年会はなくしました。







嫁いで来てから約30年も

本当に準備が大変だったから

ホッとしています。





作っても新年会で一瞬に無くなって

ほとんど自分は食べられないし

(来る親戚は

自分の家ではおせち作らないんだって)



しゃぶしゃぶもしていたから

膨大な量の野菜も切って準備が要るし


それでも、お父さんが大変さをわかってくれればまだ納得できるけど


「そんなもの、ちょっちょっと作って詰めるだけやがや!」と、全く大変さを理解しない。


長男の嫁って本当に人権がない。

無償でやってあたりまえ。


結婚したくない人が増えて当然です。

少子化になって当然です。


という訳で、自分の分のおせちなら

もう作りたくもないお母さんに


おじいちゃん(れんげの父)がおせちを買って

実家で食べさせてくれました!



とっても美味しかったです。

カホちゃんにも声をかけたけど

一緒に食べてくれたかな?






年が明けるとむちゃくちゃ混むと思って

12月29日に伊勢神宮にお詣りしました。


年末でも、十分混んでましたが

お詣りしてから


鳥羽のほうでご飯を食べようと

お姉ちゃん(れんげ長女)がネットで検索した

伊勢志摩○○市場に行きました。


一階の魚売ってる所でメニュー見て食券買って

二階への階段のぼります。



階段は古ぼけてて

真ん中に古さを隠すように緑の絨毯がひいてはありますが、逆効果です。


二階に行くと割烹着の小柄な70代くらいのおばちゃんが

「どこでも空いてる所に座ってね」と言ってくれますが

座敷が広い!とにかく広い!

テーブルの数もハンパない。

お客は私達を入れて十数人なのに

無駄に広い。


しかもカキを焼いた跡のせいか

カキの殻の欠片がどのテーブルの上にも

畳の上にも散らばっている。



水もセルフサービス

それはいいんだけど


コップが年期が入って

白みがかったプラスチックのコップ。


しばらくすると

食券と引き換えにもらった番号ついた鳴る札が

ブーブー鳴る。

音を止めようと思っても止めるボタンない。


あわてて取りに行って、おばちゃんに

「音が止まらないんだけど」

「ああ、これね。止められないのよ。

まだ刺身が切れてないから

とりあえずこれね。ごぉめんねぇ~。運んでね。ごぉめんねぇ~。」とご飯と汁と鯵の煮つけの乗ったお盆を渡されて


いちいち靴を脱いで

座敷に上がらなくてはならないから


大きなお盆持って上がるのは

本当に怖かったよ。


いつもならお姉ちゃん(れんげ長女)が運んでくれるけど、伊勢神宮のお詣りという事で、


お姉ちゃんは着物を着てたから、

汚す可能性のあることは

やめといた方が無難だし。


お母さんが運ぶしかない。



鯵の煮つけは

ちょっと生臭い感じでしっぽも切れてて

なんと内臓入り


お母さんは食べたけど

お姉ちゃん(れんげ長女)はデリケートだから

一口食べて無理になってしまいました。


しばらく経ったのち

やっと刺身が出来て取りに行くと


皿がデカイ。もうびっくりの大きさ。

しかも皿に大きな石が!

演出なんだろうけど重い!


この大きな皿二枚を

さらに大きなお盆に乗せて


おばちゃんはお母さんにお盆を押し付け

「持てる?重いよ。ごぉめんねぇ~。ごぉめんねぇ~。運んでもらってごぉめんねぇ~。あと、食べたら返却棚に置いておいてね、ごぉめんねぇ~」と


あっという間に奥に消えて行く。




運ぶしかない。

けど、重い。


前が見えない。


靴を脱いで座敷に上がらなくちゃいけない。


やっとの思いで運んで食べようと思ったら

醤油もない。


また靴を脱いで取りに行くと

醤油っぽい瓶は見当たらない。


もしかして、これ?

蕎麦屋が蕎麦湯を入れてくる赤い容器に


消えかかった文字が

「……ゆ」だけ見える。



恐る恐る隣にあった小皿に注ぐと

やっぱり醤油らしい。


やっとの思いで醤油を運んで

置こうとおもったら

小皿が少し傾いて醤油がテーブルに。


悲しい気持ちとこぼれた醤油を

おしぼりを持ってきて拭き

やっと食べられると思って


皿の刺身を眺めると

活け作りの魚の頭が

不思議に乾燥している気がする。


「この魚の頭、洗って使いまわしてるんじゃない?

石や造花の葉っぱみたいなのも、

きちんと洗ってない気がするんだけど」


違うとは言いきれない乾燥した魚の頭。


清潔、不潔にうるさいお姉ちゃんは

げっそり。



刺身は可もなく不可もなしな感じで

お腹が膨れればいいお母さんは

気にせず食べたけど



食べてる間、

♪~女の願いをぉ~ひとぉつだぁけぇ~

♪~叶えてぇ~くれぇるぅ~

♪~いぃしぃがぁみぃさぁ~ん


と、大音量で同じ曲をエンドレスで流してて

他のお客さんは覚えてしまって一緒に歌ってる。




ハッキリ言ってうるさすぎ。

観光案内みたいな歌詞だから

知って欲しいという気持ちはわかるけど


音が大き過ぎ。

お姉ちゃんがキレるんじゃないかと

ハラハラしたよ。


「石神さん、女の願いを一つ聞いてくださるなら、この重い皿を運んで」と願っても叶わず


食べ終わって

観念して皿を運ぼうにも


やっぱり重い。

必死で返却棚の所まで来たら





藤岡弘に似たゴム長のおじちゃんが

「わるいなっ!運ばして。わるいなっ!」と、


笑顔で言ってくれるけど

受け取ってはくれない。


(画像はお借りしました。本当に雰囲気似てました)


棚に置こうと見ると

棚はいっぱいで置くところがない。


「あのぉ、置くとこないんですけど」


「ああ、そやな。ないな。あそこしか」


おじちゃんが指さしたのは

棚の一番上。


お母さんが手をあげて置けるギリギリの高さ。


ただでさえ

大きな石で無駄に重くなってるお盆を


限界の高さまで

プルプルプルと腕を震わせてやっと置きました。




「わるいなっ」背中からおじちゃんの声が。


「本当にわるいわ」と、言ってやりたい気分を

ぐっと笑顔で飲み込みました。


『ごめんね と 悪いなっ で、

人手不足を解消だ!』の店と認定しました。



帰り際、一階に降りて店内を歩いていると

客の若者が伊勢海老売ってるおじさんに


「ホテルを素泊まりにしたからどこかでご飯食べたいけど、いいとこない?」


おじさん、首を傾けながら

「うーん、旅館やホテルのメシはいいけど

この辺にはまともな料理屋はないぞ」って。




『お前が言うな!リピは無 し!』と、

強く思いました。




ねぇ、カホちゃん。

笑っちゃうよね。




去年のクリスマスに

カホちゃんはお母さんに

虹のプレゼントくれたよね。

(最初の写真の虹)


ありがとうね。






×

非ログインユーザーとして返信する