夕日の帰る場所へ

私は今日も生きる

5月30日の手紙 大谷石

カホちゃん

元気にしていますか



(喫茶店のバナナジュース)



今、近所の家で何軒か塀を壊し

直しています。




家のまわりは高い塀がある家がほとんどで

地震が来たら


歩行している人に崩れる場合があるから、

市の方からも、直す場合は補助が出るらしいです。


(こんな感じに上をフェンスに直してる 

 画像はお借りしました)



我が家の塀はたぶん50年ほど前に

大谷石で作られた物です。





お母さんの背よりうんと高く積まれ

上から二段ほどは


角が丸く削られて隙間があり

手間がかかっていて

当時はおしゃれだったんだと思います。






ですが、今の耐震基準には全くあってないと

思います。






近所がドンドン耐震基準に合わせて直しているので


「うちも、壊れてきたら耐震基準に合わせて工事した方がいいね。


今、まだなんともないのに直すのはもったいないから、壊れてきたらそうしようよ。」と、

お父さん(れんげの夫)に言ったら



「いやいや、軒の下に余った大谷石のブロックがあるから、あれで直せばいい。」と。


「それではいつまで経っても耐震基準にならないよ。人に当たったら危ないよ。」と、お母さん。



「危なくないて。あれは柔らかい石なんやぞ。

人に当たったら、ボロッと崩れるから

怪我なんかしないんや。」と、お父さん。



「その柔らかいっていうのは

細工を施す時に他の石より柔らかいから


細工しやすいっていう意味で、

当たっても怪我しないって事じゃないよ。」

と、お母さん。


「そうやぞ。うちの石は職人さんがコンコンと角を削ったすごく手間のかかったやつなんやぞ。


だから、壊れたら、軒下のやつを使わなかんやろ!」と、お父さん。



どれだけ言っても、

崩れた大谷石の塀の写真を探して見せても



  (画像はお借りしました)




『地震が来て、人に崩れても

当たったらボロッとなって


絶対に怪我なんかしないから、

うちは直さんでも大丈夫なんや!』

とがんばるお父さんに




「そこまで言うなら、あなたの言うこと信じるわ。


でも、単なる思い込みで

人様に怪我させてはいかんよね?」


「……ああ」


「一応、我が家で実験した結果、

怪我をしなかったので放置した、


あるいは同じ石で修復したと

言えるようにしとかないといけないよね」


「………………」


「だから、私、あなたがぐっすり寝てる時

軒下の大谷石一つ持って来て、

1mくらい上から、顔に落としてみるわ」



「ええっ?」



「なんにも心配する必要ないよ。


だって当たったらボロッとなって怪我しないんだよね?どこにも心配する所ないよね。


動いたら実験にならないから

ぐっすり寝ている時に実験しないとね!」



「………………」




(最近食べたとんこつラーメン)





カホちゃんはこういう時

いつもお母さんに「もう、やめたりゃーて」

と言って、止めてくれたよね。






ホント日本語通じないお父さんには

ウンザリです。





(カフェの季節のフルーツパフェ)





助けて〰️。

カホちゃ~ん。






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