夕日の帰る場所へ

私は今日も生きる

4月11日の手紙 天国の滑り台

カホちゃん

元気にしていますか




(カフェのチーズケーキ)



カホちゃんに昔話したと思うけど



お母さんには実際には

会ってないお兄ちゃんがいます。






お母さんが生まれる1年前に

ちょうど東京オリンピックの行進が流れるなか



おばあちゃん(れんげの母)は陣痛を耐え

必死に産み出そうと頑張ったけど



ダメで帝王切開になって

やっと産まれ出たお兄ちゃん。




それまで毎年のように流産していたおばあちゃんは


やっと産まれて来てくれたお兄ちゃんを

それはそれは大切に想い愛したのに




羊水を飲んだまま仰向けに寝かされていたから

産まれて10時間で窒息死。




そこまでくるまで

切迫流産で数ヶ月も入院までしたのに。



(カフェのカボチャプリン)




そうしてその1年後産まれたのが

お母さん(れんげ)です。




だからお母さんは

生きてるお兄ちゃんに会った事ないんだけど


お兄ちゃんを思うと必ず思い浮かぶ映像があります。




  (画像はお借りしました)




雲の上のような場所で長い滑り台みたいなのが

何個も並んでいて




お母さんはなぜか一つの滑り台が

いいなぁとおもうんだけど



今行くと直ぐに亡くなるから

困ったと思って立ち尽くしていたら



「じゃあ、僕が先に行ってあげるよ」と、

隣に立ってたお兄ちゃんが代わってくれたんです。



(イタリアンのケーキ なんだっけ?)




だから今、

世間で親ガチャとか言われているけど



お母さんに限っては

おばあちゃんの子供に生まれたくて



お兄ちゃんに順番代わってもらってまでして

ここに来たのです。





どうしておばあちゃんが良かったのかは不明ですが


お母さんは欲深いから

たぶん一回の人生でたくさん修行ポイントが得られる……と思ったんじゃないかと思います。




(くずまんじゅう)





もちろん、選ばずに産まれた人も多いと思いますが


お母さんはお兄ちゃんに譲ってもらったから


途中で投げたり、

いい加減に生きたりしたら申し訳ないから


頑張らないといけません。




(カフェのカスタードプリン)



次に選ぶチャンスがやってきたら


今度はカホちゃんを捜してどんな形でも

少しでも長くいられる滑り台にするからね。





前に誰かいたら

押し退けてでも賄賂渡してでも

絶対そこに行くからね。



待っててね。




(イチゴの杏仁豆腐)


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